御曹司社長は恋人を溺愛したい!
「えっと、紅茶をお願いします」

「はーい」

八木沢さんがなにか言いたげな顔で有里さんを見ていた。
仕事をしているのか、八木沢さんはパソコンと書類を横に置き、忙しそうだった。

「美味しいチーズケーキもらったのでどうぞ」

ドンッとチーズケーキを置いてくれた。
元はホールサイズのケーキで豪快に四等分にされていて、とても大きい。
なんて男らしい。

「有里さん、それで話したいことってなんですか?」

「綾香さんのことなんですけど。聞きたいことある直真さんに聞いたらいいかなって思って」

「おい!?」

八木沢さんは有里さんを見た。

「その……それじゃあ、有里さん。八木沢さんはきっとモテますよね?その、昔、付き合っていた女性とか気にならないですか」

「あんまり」

「少しは気にしろよ!」
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