御曹司社長は双子の姉を溺愛したい!
真相②
綾香さんがいなくなった後、有里さんは四等分にしてあったケーキをテーブルに並べ、それと同時に雅冬さんが入ってきた。

「写真と文書をマスコミに送っておいたぞ」

「雅冬さんが雑誌に出ていたのが役立ちましたね。これで、記事になれば、こんなバカな真似はできないでしょう」

八木沢さんは機嫌良く言った。

「あの、一体なにが?」

私だけ、なにが起きたか、分かっていない。
八木沢さんは言いだしにくそうにしていたけど、教えてくれた。

「まあ、社内の内部クーデターです」

「ええええ!」

「記事が出るまでは内密にしていただきたい。知っているのは瑞生様、雅冬さん、有里と私だけですので」

「菜々子さん。だれが綾香さんを差し向けたか、わかるでしょ?」

有里さんが新しい紅茶をいれながら言った。
ケーキも最初から雅冬さんが来るのが、わかっていたのか、綺麗に四等分。
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