御曹司社長は双子の姉を溺愛したい!
恋人宣言!?

ベイエリアの高級マンションが立ち並ぶ場所に雅冬(まさと)さんのマンションがあった。
一階にはコンシェルジュがいて、警備員が常駐しているようだった。
バーやジム、プールまである。

「すごいとこ、住んでますね……」

「全然。引っ越したいくらいだ」

「え?」

「最上階に宮ノ入の従兄達が住んでいるから、嫌なんだ」

「はあ?ご親戚が?」

暗い表情を見せた。
最上階じゃなくても、高層階で窓からは海が見えた。

「窓から海が見えるなんて、素敵ですね」

雅冬さんの部屋はお洒落なかんじで、モノトーンで統一され、アーティストか描いた絵が飾ってあった。
芸術なんだろうけど、私にはなんの絵なのか、よくわからなかった。
変わった葉っぱの観葉植物がいくつか置かれているけど、誰が世話しているんだろう。
私の部屋にはバイト先のおばちゃんからお土産でもらったサボテンしかない。
サボテン、いいよ。サボテン。
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