御曹司社長は恋人を溺愛したい!
緑は癒されるよね。
グリーンのある生活よ(サボテンだけど)

「じゃあ、ちょっとお借りしますね」

「ああ」

洗面所に入ると、ここもモノトーンカラーで隙がない。
なにもかも、きちんとそろえられているってかんじだった。

「はー。セレブだな」

ドレスを脱ぎ、メイクを落として服を着替えた。
やっぱりいつもの服が一番落ち着く。

「今日はありがとうございました。じゃ、帰ります。お疲れさまでした!」

雅冬さんに挨拶し、頭を下げ、玄関に向かった。
それにしても、こんな高いものまで買ってもらって、悪いことしちゃったな…。
お金持ちとはいえ、ピザとカツサンドのお礼がこんな高価なドレスやアクセサリーとか…申し訳ない気持ちだよ。

「ちょっと待て!」

「はい?」

玄関のドアの前で振り向くと、雅冬さんがすぐ後ろにいた。
ドアに手を置き、上からおおいかぶさるように私を見おろす。
ドアを開けるに開けれなくなった。
頭の上に大きな影を見上げて目をぱちくりさせた。
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