御曹司社長は恋人を溺愛したい!
「なんなの?菜々子は本気なわけ?」
「そうよ」
「へえー。珍しいわね。いつもはあっさり諦めるのにね」
そう。
私は諦めるのが上手だった。
もめるくらいなら、自分が我慢すれば、いいと思っていた。
でも、雅冬さんだけは諦めることが、出来なかった。
玄関の前に車の音がした。
「じゃあ、行くね」
不思議と心が安定していて、何を言われても大丈夫だと思えた。
顔色一つ変えず、すっと凛々子の横を通り、家を出た。
一瞬だけ見えた凛々子は泣きそうな顔をして、にらんでいた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
雅冬さんは一日中、にこやかだった。
目があうたび、にっこりほほ笑んできた。
そのたびに心臓が跳ねて、思わず、顔を伏せた。
この破壊力を自分で理解してるのか、どうか……。
なんて恐ろしい。
「菜々子。今から会議だから、先に帰れよ。会議が終わったら、電話するからな」
電話?なんの電話だろう。
「そうよ」
「へえー。珍しいわね。いつもはあっさり諦めるのにね」
そう。
私は諦めるのが上手だった。
もめるくらいなら、自分が我慢すれば、いいと思っていた。
でも、雅冬さんだけは諦めることが、出来なかった。
玄関の前に車の音がした。
「じゃあ、行くね」
不思議と心が安定していて、何を言われても大丈夫だと思えた。
顔色一つ変えず、すっと凛々子の横を通り、家を出た。
一瞬だけ見えた凛々子は泣きそうな顔をして、にらんでいた。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
雅冬さんは一日中、にこやかだった。
目があうたび、にっこりほほ笑んできた。
そのたびに心臓が跳ねて、思わず、顔を伏せた。
この破壊力を自分で理解してるのか、どうか……。
なんて恐ろしい。
「菜々子。今から会議だから、先に帰れよ。会議が終わったら、電話するからな」
電話?なんの電話だろう。