御曹司社長は恋人を溺愛したい!
「そう。ここの近くでバイトしているんですよ」

はい、とピザをあげるともぐもぐとその人は食べた。
着ているスーツも高そうだし、暗くてさっきは顔がよく見えなかったけど、かなりイケメンなんじゃないだろうか。
このあたりのマンションに住んでいるお金持ちか…。
ファミレスのピザを食べさせてよかったのか…私…。

「うまい」

「よかった!」

「こんな時間に女一人でこんなところで夕食なんて変わっているな」

「そうですか?夜のピクニックだと思えば、なんてことないですよ」

「声をかけたのが、俺でよかったな。危ない男だったら、どうするんだ」

「ちゃんとわかりますよ。そんな元気のない人が襲えるわけがないですよ」

「元気ないように見えたか?」

「覇気がまったくなかったです。その辺を散歩する犬にすら、負ける勢いでした」

「そんなにか!?」

そんなにだよ…。
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