魔法の恋の行方・7日目の恋(シリーズ5 ダリウスとリセ)

護衛対象者との遭遇

<ホテル・ダリウスとのファーストコンタクト>

現世の有名ホテルの最上階、
ペントハウスが指定された場所だった。
護衛官はドライバーも兼任する。

勤務時間は
ダリウスがこの場所のドアを開けてから、
最後のドアを閉めるまで続く。

指定された時間に、
リセがドアの前に立つと、
すぐに執事が開けてくれた。

リセは護衛官の制服、
つまり
黒のジャケット・パンツに
黒のネクタイで、男性と
同じものを着用していた。

それは、
よけいに彼女の貧弱さを、
際立たせてしまうように見える。

執事が一瞬、
<大丈夫なのか?>という表情を
見せたが、すぐに声を発した。

「ダリウス様、護衛担当者がまいりましたが・・」

その声に、リビングの先の
ベッドルームから声が響いた。
「こっちに来い・・」

執事がリセを見て
指で方向を示し、一人で行くように無言で示した。
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