魔法の恋の行方・7日目の恋(シリーズ5 ダリウスとリセ)

補佐官の悩み

<冥府の王宮・補佐官・執務室>

「さて、
ダリウス・エグモントの・・・
現世での護衛を誰にするか・・・」

初老の白髪交じりの瞑王の側近・
補佐官は、悩んでいた。

机の上には
<候補者の写真付き履歴書>が、
山ほど積んである。
秘書がまた、書類を追加して持って来た。

「ダリウス様の護衛候補ですが、
検索の条件を、広げてはみたのですが・・・
取りあえず適任者の書類です・・」

補佐官は眼鏡をはずし、
<頭痛が出そうだ>というように額にしわをよせた。

「ダリウス様の護衛は、
もって1週間だ。
問題の多い方だからな。
すぐに首になさるし、
護衛官も、あの方の身辺警護には手を焼くし・・・」

ふと、気がついたように、
補佐官は秘書の追加書類の、
一番上にあった履歴書を
手に取った。

「リセ・・か」
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