魔法の恋の行方・7日目の恋(シリーズ5 ダリウスとリセ)
<遊園地・その3>

ダリウスは
サングラスをかけているので、
何を考えているか、
どこに視線をやっているかわからない。

それでも・・・リセは、
少し戸惑いながらも安心した。

手の動きは、肘から肩につながるので・・
次の行動を予測できる・・・

ダリウスのナイフ使いは、相当なものだ。

両手で自由にナイフを扱う事が、
できる人なのだろう。
攻撃、接近戦に強い、戦闘能力が高い。

「湖に行くか」
ダリウスは、貸しボートハウスに向かっていた。

え・・え・・えっ・・
私はボートなんて漕いだことがない・・

リセは焦った。
「ダリウス様・・
私はボート、漕いだことはありませんっ・・」

リセは立ち止まろうとしたが、
ダリウスに強く引っ張られてしまった。

「バカ・・俺がやるから安心しろ」

ダリウスはリセの手を離すと、
ボート屋の親父(おやじ)に金を払っていた。

そうして
先にボートに乗り込んでしまった。

「早く来い!」
ダリウスは大きな声で呼んだ。

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