エリート外交官の激愛~秘密の一夜で身ごもった子ごと愛されています~
見開いた目を彼に向けたら、苦笑された。
「本気だぞ。ふたりで海翔を育てたい」
(認知だけじゃなく結婚? 私と布施さんが?)
「そ、それは……」
困惑を表情にだせば、彼の顔も曇る。
「今、恋人か好きな男がいるのか?」
「いません。でも駄目です。受け取れません。布施さんの人生を縛りたくない。私のことをなんとも思ってないのに、結婚なんて……」
恋心は一方通行だと思うので、プロポーズを喜べない。
京香に婚約破棄されてから、ふた月足らずで布施は日本を発った。
それから三年も会っていなかったのだから、布施が瑞希に恋愛感情を持っているはずがない。
(責任の取り方として、結婚はいきすぎだよ)
瑞希は首を横に振ったけれど、布施は強引に瑞希の手に指輪ケースを押しつけた。
「なんとも思っていないというのは違う。帰国してからは毎日、森尾のことを想っている」
「それは、海翔の父親ではないかと疑問に思っていたからで――」
「本気だぞ。ふたりで海翔を育てたい」
(認知だけじゃなく結婚? 私と布施さんが?)
「そ、それは……」
困惑を表情にだせば、彼の顔も曇る。
「今、恋人か好きな男がいるのか?」
「いません。でも駄目です。受け取れません。布施さんの人生を縛りたくない。私のことをなんとも思ってないのに、結婚なんて……」
恋心は一方通行だと思うので、プロポーズを喜べない。
京香に婚約破棄されてから、ふた月足らずで布施は日本を発った。
それから三年も会っていなかったのだから、布施が瑞希に恋愛感情を持っているはずがない。
(責任の取り方として、結婚はいきすぎだよ)
瑞希は首を横に振ったけれど、布施は強引に瑞希の手に指輪ケースを押しつけた。
「なんとも思っていないというのは違う。帰国してからは毎日、森尾のことを想っている」
「それは、海翔の父親ではないかと疑問に思っていたからで――」