エリート外交官の激愛~秘密の一夜で身ごもった子ごと愛されています~
アーケードの下を進む足取りはやけにゆっくりで、ふたりとも名残惜しいと感じているためかもしれない。
無言が続き、その間瑞希は真野の言葉を思い出していた。
『瑞希がなにを不安に思っているのかを話せば、きちんと納得できるような答えをくれるんじゃない?』
(話さないと、前に進めない)
意を決して瑞希が口を開く。
「布施さん」
「ん?」
「結婚について、話してもいいですか?」
ショーウインドウにはサンタの衣裳を着た大きなラパン人形が飾られていた。
その前で足を止めた布施が瑞希と向かい合い、期待と不安の入り混じる真剣な目をして頷いた。
瑞希は瞳を左右に揺らしてからラパンに視線を止め、正直な気持ちを打ち明ける。
「私は布施さんが好きです。三年前と気持ちは変わっていません。でも、指輪を受け取らなかったのは不安があるからなんです」
前から瑞希を好きだったという布施の言葉が信じられなかった。
海翔を自分の手で育てたいという責任感からのプロポーズではないかと勘繰っていた。
愛情がなければ結婚生活はつらいものとなり、破綻した時に海翔を傷つけてしまう。
無言が続き、その間瑞希は真野の言葉を思い出していた。
『瑞希がなにを不安に思っているのかを話せば、きちんと納得できるような答えをくれるんじゃない?』
(話さないと、前に進めない)
意を決して瑞希が口を開く。
「布施さん」
「ん?」
「結婚について、話してもいいですか?」
ショーウインドウにはサンタの衣裳を着た大きなラパン人形が飾られていた。
その前で足を止めた布施が瑞希と向かい合い、期待と不安の入り混じる真剣な目をして頷いた。
瑞希は瞳を左右に揺らしてからラパンに視線を止め、正直な気持ちを打ち明ける。
「私は布施さんが好きです。三年前と気持ちは変わっていません。でも、指輪を受け取らなかったのは不安があるからなんです」
前から瑞希を好きだったという布施の言葉が信じられなかった。
海翔を自分の手で育てたいという責任感からのプロポーズではないかと勘繰っていた。
愛情がなければ結婚生活はつらいものとなり、破綻した時に海翔を傷つけてしまう。