エリート外交官の激愛~秘密の一夜で身ごもった子ごと愛されています~
プリンのように柔らかいお腹がパジャマから出ており、それを直した瑞希は息子の頭をそっと撫でた。
(生まれた時から父親のいない子にしてごめんね。その分、ママが頑張るから許して)
夢のせいでつい感傷に浸ってしまったが、すぐに現実に引き戻される。
「瑞希、起きてる?」
廊下から聞こえたのは、母の声だ。
「あ、はーい」と返事をし、瑞希は急いで立ち上がった。
身支度と洗面を済ませ、居間を通って台所へ。
築四十年ほどの、昭和の香りのする小ぶりな二階建て住宅に住んでいる。
一階は居間と台所、水回りの他に、海翔と寝ている和室がひとつ。
二階は小部屋が三つ。両親それぞれの寝室と、今は家を出ている兄の部屋が物置のような状態で放置されており、そのうち片付けて海翔が大きくなったら子供部屋にしようと考えていた。
台所では母がエプロン姿でガスコンロの前に立っている。
百五十六センチの瑞希よりも五センチほど背が低い、小柄な母だ。
「お母さん、おはよ。のんびりしていてごめん。朝ご飯、作ってくれたの?」
「まだ味噌汁だけだよ。海翔が食べたいもの、よくわかんないから瑞希がやって」
(生まれた時から父親のいない子にしてごめんね。その分、ママが頑張るから許して)
夢のせいでつい感傷に浸ってしまったが、すぐに現実に引き戻される。
「瑞希、起きてる?」
廊下から聞こえたのは、母の声だ。
「あ、はーい」と返事をし、瑞希は急いで立ち上がった。
身支度と洗面を済ませ、居間を通って台所へ。
築四十年ほどの、昭和の香りのする小ぶりな二階建て住宅に住んでいる。
一階は居間と台所、水回りの他に、海翔と寝ている和室がひとつ。
二階は小部屋が三つ。両親それぞれの寝室と、今は家を出ている兄の部屋が物置のような状態で放置されており、そのうち片付けて海翔が大きくなったら子供部屋にしようと考えていた。
台所では母がエプロン姿でガスコンロの前に立っている。
百五十六センチの瑞希よりも五センチほど背が低い、小柄な母だ。
「お母さん、おはよ。のんびりしていてごめん。朝ご飯、作ってくれたの?」
「まだ味噌汁だけだよ。海翔が食べたいもの、よくわかんないから瑞希がやって」