僕の歩く空

あれから二回冬を越した。
秀司は毎日、学校と家との往復を繰り返す日々を送っていた。

家に帰ると家庭教師が待っていて、かつて早苗の部屋だった所は秀司の勉強部屋になっていた。

そこでほぼ毎日、日替わりで各科目の家庭教師から勉強を教わっている。

頭はいいが、友達はいなかった。

しかし、たかしと出会ってから秀司の中で何かが弾けた。

自分とは正反対のたかしは秀司からは憧れのような存在で、話し掛けた時も、とても楽しく話せた。

こんな感覚は産まれて初めてで、秀司は内心すごく嬉しくて、たかしの事を日々、色々知りたくなった。

初めて他人に興味を持った。
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