僕の歩く空
給食の後は、家庭科の授業だった。
若い新任の先生は、初々しい。
二年生で授業をやってるのはうちのクラスだけらしい。
だから他のクラスには羨ましがられていた。
もう一人の家庭科の教師は、感じはいいが、母親より年上のおばちゃんだった。まぁ、優しいとか親しみやすいとかで人気はあった。
俺は授業開始、15分は一生懸命授業を展開している、新任を見ていた。
そして教室をばれないように出て、いつも行く体育館に行った。
三年生が授業でバスケをしていた。
バスケをしている中、俺が隅を歩いていると、女達がちらちらと俺を見る。
俺にもファンがいて、写真を撮られる事もあった。
心地よい視線を感じながら、体育館のステージ裏から備え付けのハシゴを登り、みんなを見下ろすギャラリーに出る。
そしてその窓から外に出て、体育館の屋根に登り、俺は昼寝をする。
空は青く気持ち良くて、落ち着く。
俺はチャイムが鳴っているのにも気付かず、秀司に起こされるまで、二時間ほど寝ていた。
「やっぱここ、お前よく寝るね。」
秀司は笑顔がかわいい奴で、よく笑う。
でも、こいつは俺よりもいろんな事を考えていて、美香の写真を売るのも、俺の写真を売るのも考えだした。
かなり悪賢い奴だった。
「ねー、たかし、俺今やりたい事あんのね。」
出た。次は何だ?
俺はいつも話の内容も聞かず返事をする。
「おー、乗った。」
「マジで!一緒にやってくれんの!」
秀司はうれしそうに俺の顔を覗き込む。
「なんだよ、ちけーよ、で何?何したいの?」
「セックス!」
「は?」
呆気にとられて、声裏返ったかも。
俺は、SEXに興味はあったけど相手いねーし、と思ってた。
でも
「いいね、誰と?相手いなきゃ。」
俺は乗り気だった。
男の先輩からの誘いも、今まで断ってきたし。
秀司も今まで言ってこなかったけど、もうエロ本なんてつまんなかった。
なんでたろ
夏が近づいてるからかな