最初のものがたり
夏休みの学校
朝から筋肉痛で節々が痛む。
ストレッチとかしないとな。
あとやっぱり体が重い。
もう少し絞らないと、
理想的な踊りはできない。
ブランクを埋める為にも、
夏休みは集中して基礎トレーニングや、
ストレッチをしようと思ったら、
ものすごく楽しくてワクワクした。
今日はチカとランチ。
ダンスの事、話そう。
久しぶりに制服に袖を通して学校へ向かった。
夏休みの学校は、
運動部の熱気と夏の暑さで
気温が更に上がって感じる。
テニスコートに行くと
チカの迫力あるサーブが入った所だった。
チカ、すごい。
中学の時もテニス部だったけど、
硬式になり迫力も速さも全然違う。
真剣にボールを追いかけ、左右前後に動く。
息も切らさず常に走ってるその体力は圧巻だ。
「チカー!がんばれ」
私の声に視線で応えてまた集中する
練習試合が終わりチカが走ってきた。
「ナナミ!あと、少しで終わるからさ。
ちょっと待っててね。体育館にでも行ってくれば?」
すぐに勇磨の事を言ってると気がついた。
確かに!
もう勇磨と2週間くらい会ってないや。
ずっと、会って話したいなぁって思ってた。
なんでかな、急に緊張してきた。
ドキドキしながら体育館に向かった。
女子の歓声でそこに勇磨がいるのが分かる。
この猛暑の体育館にいるファンクラブ、
ご苦労様だわ。
ファンクラブに見つかると面倒なので、
陰からそっとのぞく。
真剣な眼差しでゴールを見据え、
ドリブルする勇磨。
見つけた途端にまたドキドキする。
あと少しでゴールという所で、
先輩にボールを取られ悔しそうに膝をつく。
たった2週間なのに、
ちょっとたくましくなったように見える。
汗で前髪が立ち上がりおでこを見せる姿も、
ちょっといつもと違ってドキっとした。
勇磨って、やっぱり、かっこいいんだな。
そりゃファンクラブがいるはずだ。
私も頑張らないと。
勇磨みたいに目標に向かって全力で。
私の今の目標はダンスでみんなに追いつく事。
しなやかな動きができるように、
基礎をつくる事だ。
なんかチカと勇磨の頑張りに背中を押された。
よし、頑張るか。
そう心に決めて体育館を後にした。
着替えたチカと、
駅前のパスタ屋さんでランチをした。
チカは中井くんの話を夢中でする。
同じテニス部だからいつも一緒にいて羨ましい。
「ナナミは工藤くんとどうなってんの?」
そう聞かれたけど、どうもなってない。
「別に何も。チカが言うような事は何もないよ」
私をじーっと見つめ
「そうかな。ナナミは工藤くんの事、
好きなんだと思ってたけど」
え、勇磨を?
「じゃあ工藤くんに彼女ができても何とも思わない?」
それは、考えもしなかった。
ストレッチとかしないとな。
あとやっぱり体が重い。
もう少し絞らないと、
理想的な踊りはできない。
ブランクを埋める為にも、
夏休みは集中して基礎トレーニングや、
ストレッチをしようと思ったら、
ものすごく楽しくてワクワクした。
今日はチカとランチ。
ダンスの事、話そう。
久しぶりに制服に袖を通して学校へ向かった。
夏休みの学校は、
運動部の熱気と夏の暑さで
気温が更に上がって感じる。
テニスコートに行くと
チカの迫力あるサーブが入った所だった。
チカ、すごい。
中学の時もテニス部だったけど、
硬式になり迫力も速さも全然違う。
真剣にボールを追いかけ、左右前後に動く。
息も切らさず常に走ってるその体力は圧巻だ。
「チカー!がんばれ」
私の声に視線で応えてまた集中する
練習試合が終わりチカが走ってきた。
「ナナミ!あと、少しで終わるからさ。
ちょっと待っててね。体育館にでも行ってくれば?」
すぐに勇磨の事を言ってると気がついた。
確かに!
もう勇磨と2週間くらい会ってないや。
ずっと、会って話したいなぁって思ってた。
なんでかな、急に緊張してきた。
ドキドキしながら体育館に向かった。
女子の歓声でそこに勇磨がいるのが分かる。
この猛暑の体育館にいるファンクラブ、
ご苦労様だわ。
ファンクラブに見つかると面倒なので、
陰からそっとのぞく。
真剣な眼差しでゴールを見据え、
ドリブルする勇磨。
見つけた途端にまたドキドキする。
あと少しでゴールという所で、
先輩にボールを取られ悔しそうに膝をつく。
たった2週間なのに、
ちょっとたくましくなったように見える。
汗で前髪が立ち上がりおでこを見せる姿も、
ちょっといつもと違ってドキっとした。
勇磨って、やっぱり、かっこいいんだな。
そりゃファンクラブがいるはずだ。
私も頑張らないと。
勇磨みたいに目標に向かって全力で。
私の今の目標はダンスでみんなに追いつく事。
しなやかな動きができるように、
基礎をつくる事だ。
なんかチカと勇磨の頑張りに背中を押された。
よし、頑張るか。
そう心に決めて体育館を後にした。
着替えたチカと、
駅前のパスタ屋さんでランチをした。
チカは中井くんの話を夢中でする。
同じテニス部だからいつも一緒にいて羨ましい。
「ナナミは工藤くんとどうなってんの?」
そう聞かれたけど、どうもなってない。
「別に何も。チカが言うような事は何もないよ」
私をじーっと見つめ
「そうかな。ナナミは工藤くんの事、
好きなんだと思ってたけど」
え、勇磨を?
「じゃあ工藤くんに彼女ができても何とも思わない?」
それは、考えもしなかった。