社長はお隣の幼馴染を溺愛している
「かっ、要人! ご近所の目がっ……!」
このまま、唇にキスされそうな気がして、必死に抵抗している私を見て、愛弓さんが呆然としていた。
目の前でイチャイチャされたら、誰でもそうなるだろうけど、要人は止まらない。
唇にキスされる寸前で、甲高い声が道路に響いた。
「要人さん! なにをなさってるのっ!」
仁礼木の家から飛び出してきたおばさんは、慌てすぎて転んだのか、ショールは破れ、髪は乱れ、履いている靴は、左右が別々の靴だった。
「なにって、志茉に、朝のキスをしようとしたところだけど?」
「毎日してるみたいに言わないでよっ!」
「照れなくても。毎日してるだろ?」
「なっ、なに言って……! 違うんです! 毎日、してないんです!」
私と要人のやりとりを聞いたおばさんは、怒りで顔を赤くした。
「改めて、志茉さんに話をする必要があるようね。でも、まずは要人。今すぐ愛弓さんに謝りなさい!」
「俺がこの女に謝る? なんのために?」
「宮ノ入会長から、紹介していただいたお嬢様なのよ! お断りすれば、あなたの出世に響くでしょう!」
「お断りしないほうが、出世に響くんだが」
このまま、唇にキスされそうな気がして、必死に抵抗している私を見て、愛弓さんが呆然としていた。
目の前でイチャイチャされたら、誰でもそうなるだろうけど、要人は止まらない。
唇にキスされる寸前で、甲高い声が道路に響いた。
「要人さん! なにをなさってるのっ!」
仁礼木の家から飛び出してきたおばさんは、慌てすぎて転んだのか、ショールは破れ、髪は乱れ、履いている靴は、左右が別々の靴だった。
「なにって、志茉に、朝のキスをしようとしたところだけど?」
「毎日してるみたいに言わないでよっ!」
「照れなくても。毎日してるだろ?」
「なっ、なに言って……! 違うんです! 毎日、してないんです!」
私と要人のやりとりを聞いたおばさんは、怒りで顔を赤くした。
「改めて、志茉さんに話をする必要があるようね。でも、まずは要人。今すぐ愛弓さんに謝りなさい!」
「俺がこの女に謝る? なんのために?」
「宮ノ入会長から、紹介していただいたお嬢様なのよ! お断りすれば、あなたの出世に響くでしょう!」
「お断りしないほうが、出世に響くんだが」