社長はお隣の幼馴染を溺愛している
これは職場に持っていって、みんなのお茶菓子にしようと決めた。
「春限定のいちごのコンフィチュールまである。ここのお店のコンフィチュールは、果実の味が濃くて美味しいのよ。私が好きなもの、要人はよくわかるわね」
「志茉が前に美味しいって言ってたからな」
「そうだった?」
「ああ」
私が自分でも覚えてないことを要人はしっかり覚えていて、持ってきてくれたようだ。
お湯を沸かしていると、要人がスーツの上着を脱いで、ソファーに座った。
「明日から、また志茉と他人のフリをするのか」
「そうよ」
「せっかく同じ会社なのに、他人のフリってどうなんだろうな?」
「社長なんだから、仕方ないでしょ。私たち社員のお給料のために、社長として頑張ってね」
要人は不満げな顔で、コーヒーカップを用意する私を眺めていた。
そんな恨めしい目をされても困る。
人事部が秘書課の異動願いに、四苦八苦しているのを知らないのだろうか。
「志茉が秘書課に来てくれたら、もっと頑張れるのにな」
「お断りよ! 会社では平和に過ごしたいの! 秘書課……? そういえば、要人に秘書っているの?」
「春限定のいちごのコンフィチュールまである。ここのお店のコンフィチュールは、果実の味が濃くて美味しいのよ。私が好きなもの、要人はよくわかるわね」
「志茉が前に美味しいって言ってたからな」
「そうだった?」
「ああ」
私が自分でも覚えてないことを要人はしっかり覚えていて、持ってきてくれたようだ。
お湯を沸かしていると、要人がスーツの上着を脱いで、ソファーに座った。
「明日から、また志茉と他人のフリをするのか」
「そうよ」
「せっかく同じ会社なのに、他人のフリってどうなんだろうな?」
「社長なんだから、仕方ないでしょ。私たち社員のお給料のために、社長として頑張ってね」
要人は不満げな顔で、コーヒーカップを用意する私を眺めていた。
そんな恨めしい目をされても困る。
人事部が秘書課の異動願いに、四苦八苦しているのを知らないのだろうか。
「志茉が秘書課に来てくれたら、もっと頑張れるのにな」
「お断りよ! 会社では平和に過ごしたいの! 秘書課……? そういえば、要人に秘書っているの?」