世話好き女子がクーデレ男子を愛育した結果 1



「アーンして」
「へっ」
「アイス溶けちゃうのっ、ほら食べられないなら食べさせてあげるから」
「たべさせてあげる……????」
「あーもう、いいから、パクっとして。はいアーン」
「……あ、あーん」
「おいしい?」
「……は、はい」



 落ち込んでいた清谷は、突如あかりからアーンをされ、おとなしく従ったものの、驚きすぎて固まった。


 そして、状況をしっかりと理解して頬をボボボッと真っ赤に染める。
 


「(食べられないなら食べさせるってどういうことだ……? それって幼児とかにやるやつでは……? けど、あかりさんからされるのは正直嬉しい……)」



 あかりのことが好きな清谷にとって、アーンは喜ぶべきことだ。ここが人目につく場所でなければ、最後までアーンで食べさせて欲しいところだが、流石に諦めあかりからスプーンを受け取る。




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