世話好き女子がクーデレ男子を愛育した結果 1
そして、カレーをおかわりし終え、食後のデザートまで平らげた総一郎は、再びうつらうつらと意識を飛ばした。
そしてあかりは目ざとく総一郎の髪の毛が濡れていることに気が付き、総一郎の手を引きソファーの下のカーペットに座らせ、ドライヤーで髪の毛を乾かし出す。弟の髪を乾かしていたあかりにとって、何の抵抗もない。寧ろご褒美だ。
なんなら洗い流さないトリートメントまでして、総一郎の髪の毛をツヤツヤにした。その間あかりは楽しすぎて鼻歌を歌っていた。
「濡れてたら風邪引くし、しょうがない」
あかりはあえて言葉に出すことによって、分かりやすく仕方ないと言い訳する。
その間、総一郎はちょうどいい熱風のせいで、完全に眠っていた。
カクンと総一郎の首が下がったことを確認したあかりは、リビングの脇の和室に客用布団を敷く。