世話好き女子がクーデレ男子を愛育した結果
「あかり、夏休み入ってすぐ誕生日でしょ? 家族帰って来るんでしょ?」
あかりは唯子の言葉に目を丸くする。
終業式を終え、明日から夏休みを迎える学校内は雰囲気が浮ついていた。
あかり達のクラスも例外ではなく、帰りのホームルームを待つクラスメイト達は友人同士固まり、夏休みの計画を練ったりお互いの予定を楽しげに話している。
あかりの席に当たり前のように張り付いていた過激派唯子は、ただでさえ沢山入っているあかりとの予定をもっとぶっ詰めようと、冷静ぶって話を振る。
するとあかりは少しためらった後、困ったように笑った。