世話好き女子がクーデレ男子を愛育した結果 1



「おはようございます。早いっすね二人とも」
「おはよう金井くん。ランニング偉いね」
「これからあかりの誕生日デート」
「で、デートって……」
「デートでしょ、デート」
「あっ、誕生日今日なんすね! あかりさんおめでとうございます!」
 


 総一郎誕生日デートだという言葉に、あかりは分かりやすく照れている。
 総一郎の攻めの姿勢をスルーして、隼也もおめでとうをすると、あかりはパァッと嬉しそうに頬を緩ませた。



「ありがとう金井くん。とっても嬉しい」
「あかり、俺もたくさん言ったおめでとうって」
「うんうん。総一郎くんもありがとう」
「投げやりにしないで」



 あかりの笑顔は、こう胸にグッとくるものがある。
 素直で明るくて、こっちまで笑顔になる。
 横で総一郎が不満そうに口を尖らせているのを見て、そろそろ邪魔者は退散しようとすると、あかりがこてっと首を傾けた。




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