世話好き女子がクーデレ男子を愛育した結果 1



「すごーい。ぜんっぜん無理だったけど楽しかったー!」
「練習すれば上手くなるっすよ」
「そうかなぁ、そうだといいなぁ。金井くんも楽しめてる?」
「はい。運動好きなんで」



 ローラースケートのシューズを脱ぎながら、あかりは次は何しようかなーと呟く。


 総一郎が次はバトミントンをやろうなんて言っていて、あかりは大きく頷いている。
 シューズを返しに行ったあかりの背を見送り、隼也は総一郎に小声で話しかけた。



「なんで今日ここなんだよ。もっとあかりさんが楽しめそうな場所に誘導すりゃよかったのに」
「CM見て、来てみたかったらしい」
「CM?」
「運動神経悪いのに、学校の友達誘うの恥ずかしかったんだって。俺ならいいって言われた」



 めちゃくちゃドヤ顔をしてくる総一郎に、隼也は目をぱちくりさせる。
 友達はダメで、総一郎はいい。つまり、心をかなり開いているということだ。


 なかなか良い関係が築けている。
 隼也はほーっと感心する。


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