世話好き女子がクーデレ男子を愛育した結果 1

温かいお風呂、美味しいご飯、良質な睡眠。健やかな生活は心を豊かにする。


　が、あかりの真っ当だ。


　だから、総一郎の現在の生活を聞き、あかりは我慢ができなかった。倒れてしまうくらい毎日頑張っている総一郎の生活を、どうしても整えたい、お世話がしたいという欲求が、理性を上回る。


　あかりは総一郎を挟んだテーブルの向かい側から、身を乗り出す。




「そーいちろーくん！」
「……なに？」
「うちに来て！」
「…………え」
「私に、あなたのお世話をさせて下さい！！」
「…………え」



　総一郎は同じ言葉を同じ間で繰り返し、ポカンとすることしかできなかった。


　確かに、確かにあかりとまた会いたい。あわよくば一緒にご飯を食べたいと思っていたが、まさかお世話がしたいと言われるなんて、理解が追いつかない。