世話好き女子がクーデレ男子を愛育した結果 1




 あかりはwin-winだと言ったこの関係。お世話され、お世話する関係。


 しかし、これでは自分ばかりがいい思いをしている気もするし、正直あかりの力になって、あわよくば褒められたりしてみたいという、総一郎の下心もあったりする。


 そしてもっと欲を言えば、この前はちゃめちゃにグッときた、あかりおねえさんバージョンで褒められたい。


 あかりが喜んで、あかりが褒めてくれる。そんなことをしてみたい。総一郎はあかりと出会ってから新たな感情に出会ってばかりだ。


 そして、そんな自分が嫌いじゃないと思った。


 そんな総一郎の気持ちも知らず、あかりはお弁当を包みながら悶々としていた。





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