世話好き女子がクーデレ男子を愛育した結果 1



「与田、お疲れ」
「……ッス」
「相変わらず覇気がねーな」
「先輩!返事しただけ成長っすよ!」
「確かにな」



 今日は体育館の点検らしく、いつもより早く部活が終わった。とはいっても4時過ぎだが。


 というわけで、総一郎は早く家に帰りたくて仕方がない。最近のマイブームはあかりからのおかえりに可愛いで返すことだ。


 総一郎と隼也は並んで部室を出た。しかし、いつもは疲れのあまりタラタラ歩く総一郎が、今日はなかなか早歩きだ。隼也はそれに合わせ早歩きになる。



「オイオイオイ、お前歩くの早いな。今日は電池切れしねーの?」
「しない。元気が有り余ってる」
「……なーんか最近、調子いいよなお前」
「否定しない」



 校門をくぐり、通学路を進みながら、隼也は総一郎の顔を不審そうに覗き込む。


 隼也は、最近バレー部でも調子が良く、一年で唯一レギュラーに食い込みそうな総一郎の調子の秘訣が気になっていた。
 



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