世話好き女子がクーデレ男子を愛育した結果 1
ゴツン。
何かがぶつかる音で、沈んだ意識が浮上する。1時間ほど眠ってしまったらしい。
あかりはむくりと起き上がり、音の正体を探る為、自室から出る。帰りに買ってきたままテーブルに置きっぱなしにした荷物が床に落ちたのか。あかりは首を傾げる。
しかし、リビングには何も落ちていなかった。再びあかりは首を傾げる。
────ズルズルズル……
「ひっ!」
しかし、再び音がしてあかりは飛び上がるほど驚く。その音は、玄関の扉の向こうからしていた。
誰かが、玄関の扉の向こうにいる。