世話好き女子がクーデレ男子を愛育した結果 1
──翌日の晩。
あかりが一通りの家事を終えて風呂に入って上がると、総一郎がソファーに座って待ち構えていた。
いつも先にお風呂に入ると、うとうとして寝てしまうのに、あかりは不思議に思い総一郎に駆け寄る。
「総一郎くん寝てないの珍しいね。どうしたの?」
すると、総一郎はソファーの足元のカーペットを指さした。
「ん? どうしたの?」
「俺も」
「え?」
「俺も、あかりの髪の毛を乾かしたい」
「ヒェッ」
あかりは総一郎の言葉に驚き、変な声が出た。しかし、そんなことを気にする間も無く後ずさる。