世話好き女子がクーデレ男子を愛育した結果 1
総一郎はあかりのことが心配でたまらない。
もう、今にでもあかりの部屋の扉を開けて看病がしたい。だけど、こうやってメモ書きがあったということは、それをしてほしくないということだ。
総一郎はポヤポヤしているが、一応人の心は分かる奴だ。
チャーハンとスープをレンジでチンして、一人で黙々と食べる。
あかりのご飯はいつも通り優しくて美味しい。けど、今日は何かが足りない。
いつも目の前に座り、食事をする総一郎を幸せそうに見つめ、おかわりをよそってくれる優しくてかわいいあかりがいない。
それだけで何故か食事も味気なく感じる。
美味しいご飯に、温かいお風呂、ふかふかな寝床、全てが揃っていたとしても、そこにあかりの笑顔がないというだけで、どうしても満たされない。