もふもふになっちゃった私ののんびり生活 ~番外編
もふもふはほどほどに1
「「ほら、早く、早く!ルリィ、諦めて変化してきて!」」
「ううううううう……」
木枯らし病が落ち着いた後も、旅に出ることを決めたのでおばあさんに教わる時間を増やす為に、街へ三泊、家へ二泊、のペースで過ごしている。
アイリちゃん達と会ったり、改めて街を探検してみたりと楽しい日々だ。
そんなある日、おばあさんがふと、「そういえばルリィの獣姿を見たことが無かったね。一度見せてくれないか?」と言われたのだ。
まあ、別におばあさんに見せるのはかまわないんだけど、ちょっとだけ気恥ずかしくてもじもじしていた時に、丁度アイリちゃんが店に入って来て、それでアイリちゃんも見たい!と今は二人に詰め寄られている状態だ。
アイリちゃんには、仲良くなった後ですぐに自分が魔獣だということは伝えていた。
告白してドキドキしながら反応を待っていた私に。
「へええ!ルリィちゃんのそのキレイな耳と尻尾なら、とっても美しい獣なんだろうね!いつかは見せてね!」
「……私が魔獣でもいいの?まだ友達でいてくれるの?」
「何言っているの、ルリィちゃん!こうして話していたって全く変わらないのに!ルリィちゃんは魔獣だって変わらず友達だよ!」
と、そう言ってくれたのだ。もうその時はうれしくてつい涙が零れてしまった。
その後も話していて、魔物は誰でも襲って来るから討伐対象だけど、人を見ても襲って来ないし気が合えば契約することも出来るしで、魔獣は魔物とは全く別物として認識しているそうだ。
しかも念話で話せる魔獣や人化する魔獣もいるので、感覚的にはどちらかというと獣人みたいなくくりなのだそうだ。
そのことを聞いて以来、大分気楽に街へ通えていた。
本当にアイリちゃんには感謝している。だけど……。
「ほら、ルリィちゃん!私、仕事に戻らないとだから、早く早く!」
「そうだよ。こんなのは後へ後へにしていたら、更に気まずくなるんだよ。いいからさっさと変化して来な!」
「ううううう……」
チラリ、とヴィクトルさんを見たが、そっと視線を外されてしまった。
ううう。もう、こうなったら見せるしかないって分かっているけど!
こういう時は、胸元のセフィーの枝からは楽しそうな気配しかしない。なんとなく理不尽を感じる!!
とぼとぼとドナドナ~……と呟きつつ階段を上り、部屋へと入ると、後ろをついて来た二人が、「終わったら扉を叩けば開けるからね!いや、遅かったら開けるよ!」
と言いながらドアの前に待ち構えている。
ええい、諦めが肝心だよね!女は度胸!
と、こういう時に使うのが正しいかどうかは分からない言葉を呟き、ええい!とばかりに服を脱いで行った。
「ううううううう……」
木枯らし病が落ち着いた後も、旅に出ることを決めたのでおばあさんに教わる時間を増やす為に、街へ三泊、家へ二泊、のペースで過ごしている。
アイリちゃん達と会ったり、改めて街を探検してみたりと楽しい日々だ。
そんなある日、おばあさんがふと、「そういえばルリィの獣姿を見たことが無かったね。一度見せてくれないか?」と言われたのだ。
まあ、別におばあさんに見せるのはかまわないんだけど、ちょっとだけ気恥ずかしくてもじもじしていた時に、丁度アイリちゃんが店に入って来て、それでアイリちゃんも見たい!と今は二人に詰め寄られている状態だ。
アイリちゃんには、仲良くなった後ですぐに自分が魔獣だということは伝えていた。
告白してドキドキしながら反応を待っていた私に。
「へええ!ルリィちゃんのそのキレイな耳と尻尾なら、とっても美しい獣なんだろうね!いつかは見せてね!」
「……私が魔獣でもいいの?まだ友達でいてくれるの?」
「何言っているの、ルリィちゃん!こうして話していたって全く変わらないのに!ルリィちゃんは魔獣だって変わらず友達だよ!」
と、そう言ってくれたのだ。もうその時はうれしくてつい涙が零れてしまった。
その後も話していて、魔物は誰でも襲って来るから討伐対象だけど、人を見ても襲って来ないし気が合えば契約することも出来るしで、魔獣は魔物とは全く別物として認識しているそうだ。
しかも念話で話せる魔獣や人化する魔獣もいるので、感覚的にはどちらかというと獣人みたいなくくりなのだそうだ。
そのことを聞いて以来、大分気楽に街へ通えていた。
本当にアイリちゃんには感謝している。だけど……。
「ほら、ルリィちゃん!私、仕事に戻らないとだから、早く早く!」
「そうだよ。こんなのは後へ後へにしていたら、更に気まずくなるんだよ。いいからさっさと変化して来な!」
「ううううう……」
チラリ、とヴィクトルさんを見たが、そっと視線を外されてしまった。
ううう。もう、こうなったら見せるしかないって分かっているけど!
こういう時は、胸元のセフィーの枝からは楽しそうな気配しかしない。なんとなく理不尽を感じる!!
とぼとぼとドナドナ~……と呟きつつ階段を上り、部屋へと入ると、後ろをついて来た二人が、「終わったら扉を叩けば開けるからね!いや、遅かったら開けるよ!」
と言いながらドアの前に待ち構えている。
ええい、諦めが肝心だよね!女は度胸!
と、こういう時に使うのが正しいかどうかは分からない言葉を呟き、ええい!とばかりに服を脱いで行った。