離婚するはずが、極上社長はお見合い妻に滾る愛を貫く
第五章 本当の気持ちの行きつくところ
第五章 本当の気持ちの行きつくところ
どうしようおじいちゃんが……。
今までも、何度かこういうことがあった。そのたびに持ち直してくれていたけれど、毎回次に発作が起きたら危ないと言われていた。だから覚悟をしないといけないのはわかっているのに、どうしてもできない。
大切な人がみんないなくなっちゃう。
慶次さんとのこともあって、感情のコントロールがうまくできない。ぽろぽろと流れ落ちる涙を必死になって拭う。
「和歌、おじいさまはお休みになられたから、今日は帰ろう」
「でも……」
「和歌さん、ここは完全看護ですから。今は容態も安定していますし」
秘書の人に促されて、わたしはしぶしぶ帰宅の途に就いた。
車に乗ってからもずっと放心状態だった。なにも考えたくない。マンションに到着すると誰かがわたしの名前を呼んだ。
「和歌! 大丈夫なの?」
「え、唯」
突然現れた唯に驚いた。すでに日付が変わろうとしている時間だ。どうしてこんな時間にここにいるのだろう。彼女はわたしの表情から聞きたいことを悟ってくれたようだ。
どうしようおじいちゃんが……。
今までも、何度かこういうことがあった。そのたびに持ち直してくれていたけれど、毎回次に発作が起きたら危ないと言われていた。だから覚悟をしないといけないのはわかっているのに、どうしてもできない。
大切な人がみんないなくなっちゃう。
慶次さんとのこともあって、感情のコントロールがうまくできない。ぽろぽろと流れ落ちる涙を必死になって拭う。
「和歌、おじいさまはお休みになられたから、今日は帰ろう」
「でも……」
「和歌さん、ここは完全看護ですから。今は容態も安定していますし」
秘書の人に促されて、わたしはしぶしぶ帰宅の途に就いた。
車に乗ってからもずっと放心状態だった。なにも考えたくない。マンションに到着すると誰かがわたしの名前を呼んだ。
「和歌! 大丈夫なの?」
「え、唯」
突然現れた唯に驚いた。すでに日付が変わろうとしている時間だ。どうしてこんな時間にここにいるのだろう。彼女はわたしの表情から聞きたいことを悟ってくれたようだ。