シングルマザー・イン・NYC
夜間受付で私たちの婚姻届を受け取った男性は、内容を確認すると、目を丸くした。
「……誰かに似ていると思ったら、篠田大臣じゃないですか! 証人が首相。いやあ、すごい婚姻届を頂いてしまいました。この度はおめでとうございます」
「ありがとうございます」
婚姻届には証人を二名書く欄があって、私は樹さんに人選を任せた。
彼が選んだのは、秘書の小沢さんと、伯父である三上総理大臣(亡くなったお父さんのお兄さんだそうだ)。
「一番身近にいて、世話になっている二人にする」
というのがその理由だ。
ちなみに樹さんのお父さんは、婿養子として篠田家に入ったそうで、苗字が「篠田」なのは、そのためだ。
「……誰かに似ていると思ったら、篠田大臣じゃないですか! 証人が首相。いやあ、すごい婚姻届を頂いてしまいました。この度はおめでとうございます」
「ありがとうございます」
婚姻届には証人を二名書く欄があって、私は樹さんに人選を任せた。
彼が選んだのは、秘書の小沢さんと、伯父である三上総理大臣(亡くなったお父さんのお兄さんだそうだ)。
「一番身近にいて、世話になっている二人にする」
というのがその理由だ。
ちなみに樹さんのお父さんは、婿養子として篠田家に入ったそうで、苗字が「篠田」なのは、そのためだ。