焦点を合わせて
「日和、俺具合悪い、保健室行く。来て」



「俺は?」




「お前は教室にいけ」




白夜は私の手を引いて保健室に向かった。




「えっ、大丈夫?どこが具合悪いの?先生いないね、呼んでくる?」




「いい、呼ばない。必要ない」




「でも具合悪いんでしょ?」




私は慌てて保健室を出ようとすると手を掴まれた。




「日和、逃げようとしてるだろ、2人きりになることを避けようとしてるだろ」




「…バレた?」




「なんで?」




「だって、なんか、えっと、その、」




「意識してる?…俺を、意識してるの?」




「ちっ、違う!えっと、ほら、その約束破っちゃった話、で、気まずいだけ!」
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