イケメンと数多の恋心|エアラブ掲載の短編を載せていくだけのものです。なので、1つの物語ではないです|
女子の声。
私は階段側の死角に立ちながら廊下の様子を見た。
その先には彼。
私には混ざって渡す勇気もなければ,どうせ渡すなら顔くらい認識されたいと思うあべこべなプライドもあった。
でも…と私は自分の心と会話する。
せっかくなら
「受け取って欲しい!」
思いは音となって外に漏れた。
そこで不運な事故。
なんと降りてきた人にぶつかってしまったのだ。
しかも
「え!?俺君の事知らないけど戦果ゼロなんだよ。可愛いし考えてみるわ!」
ちょっと上から目線でその人は勘違いしている。
そして私のチョコを受け取ろうとした。
ーパッ
「「え」」
「それ俺の。あんたの勘違いだから」
「は?」「そっそうです!」
咄嗟に口を挟むと,先輩らしき人は去っていく。
「それ本当に俺の? ずっと俺の事見てたよね」
「ぅ,はい」
「じゃあ君は? 俺の彼女に,なってくれる?」
頬を染めてボソボソと喋る彼は,結構純情なのてあった。
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