イケメンと数多の恋心|エアラブ掲載の短編を載せていくだけのものです。なので、1つの物語ではないです|
まったく、人生とは不思議なものだ。

小学生の頃,よく遊んでやっていた2歳年下のガキンチョと,今ではカレカノである。

だからかつい和んでしまう瞬間があり,彼はそれがちょっと不満らしい。

「ホント,可愛い奴め」

ちゃんと好きなのにね。

そんなことを思いながらウリウリと彼の頭を撫でていた私は,彼の変化に気づけなかった。

気づいた時にはもう遅い。

年下である彼に,押し倒された後だった。

目は口程にものを言うと昔から聞くが,こんなに恥ずかしい思い知らされ方をしたのは初めてだ。

欲情に揺れる瞳。

そんなものに真っ直ぐと捉えられた私は,目をこれでもかと言うくらい開き,正直に赤面した。

腕は彼におさえられ,軽いキスが落とされる。

『こんなのっ……昔みたいにただのガキンチョとして見るなんて……無理でしょ』

少しして解放された手で顔を覆っては見ても,顔の赤面は暫く治らなかった。
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