イケメンと数多の恋心|エアラブ掲載の短編を載せていくだけのものです。なので、1つの物語ではないです|
唐揚げ、タコ焼き、りんご飴。

色気より食い気……か。

目の前の彼女は、俺の手を引っ張ってあちこち連れていく。

もう少しくらい俺を見てくれても良いのに……

そう思うけど、そんな彼女の笑顔をもう少し見ていたいとも思ってしまう。

だから、これだけ許して?

俺は、次はあそこと俺を振り返る彼女の唇を塞いだ。

「……!!」

彼女は俺を見上げて、赤い顔のまま睨み付ける。

可愛いだけだけど。

「今イカ焼き食べてたんだけど!? せめてわたがし食べてる時とかにしてよ! 恥ずかしいでしょ!?」
そう言う問題なのか。

少しずれた反応を見せる彼女が、可笑しくて可愛くて、つい笑ってしまう。

やっぱり好きだ。

幸せだなと見上げた空には、幸せを倍増させる、ロマンチックな花火が上がっていた。
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