イケメンと数多の恋心|エアラブ掲載の短編を載せていくだけのものです。なので、1つの物語ではないです|
ヒロイン視点
私には付き合ってと言われたわけでも好きと言われたわけでもないけど,小四の時から付き合っている人がいる。
皆には理解して貰えないけど,向こうもそう思ってる。
ちょっとどうしよもない人。
デートなんて滅多にしないけど,平気で女友達と2人で出掛けるし,バレンタインも自分から頼んで貰う。
でもモテているわけじゃない。
初対面でも友達みたいに接することで,異性にも意識する方が恥ずかしいのだと思わせる力があって。
一緒にいても誰も誤解しない。
そうゆう安心感を上手く与える。
そんな人に呼び止められた小学校最後の日。
何の特別感も無い路地裏で
「好きです。付き合ってください」
ちゃんとロマンチックとかを理解してるようで,特別な日を選んでいて,敬語だった。
それに,ハッキリしようとしてくれた。
私は充分だったのに,誠実に向き合ってくれた。
私は嬉しさにはにかんで,腰の辺りで小さく丸を作った。
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