イケメンと数多の恋心|エアラブ掲載の短編を載せていくだけのものです。なので、1つの物語ではないです|
花火大会。



俺がどんな気持ちで誘っているかも知らずに、鈍感な君は無邪気にやってくる。



屋台を2人で楽しみ、やがて大きな花火が打ち上がる。



俺の気持ちが、君に届くことはあるのだろうか。



「好きだよ」



試しに口に出して言ってみる。



すると、急に熱が一気に顔に集まった。



だけど、俺の小さな声が、花火に夢中な君に届くことはなかった。



ホッとしたような、残念なような。



俺の気持ちは、今日も君に届くことはない。



哀愁とも呼べるこの気持ちは、花火と共に空中で、塵になって消えていった。

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