イケメンと数多の恋心|エアラブ掲載の短編を載せていくだけのものです。なので、1つの物語ではないです|
「へぇ? 漢字,苦手なんだ。意外だね」


普段完璧な彼の苦手なものに,私はニマニマ。

すると彼は,むすりとした表情を浮かべる。



ーったく,自分から聞いといてその反応は無いんじゃない?

「だって……ふふっ教えてあげようか?」



目を細めたまま,私は体を斜めにして,彼を見た。

するとニマリとした彼は,後ろで組んでいた私の手を,ぐいっとひっぱる。


「う,えぇ?!」


驚いて奇声を発すると,顔が,異様に近い。



「ちょっと,な,何?」

ーそんなこと,言ってていいの?



男子特有の,掠れた声。



「やっ…ちょっと,はなして…」



ぐっと強まった手の力。

さらに近づく距離。

息が,唇にかかる。

真っ赤に染まった私の顔を見た彼は……



ー照れてる? でも俺,普通に反撃とかしちゃうから。…知ってるでしょ?



そう言うなり,私の唇を……奪った。
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