イケメンと数多の恋心|エアラブ掲載の短編を載せていくだけのものです。なので、1つの物語ではないです|
「腹,痛いの?」
「ごめんなさい,恋くん。そんな風に見えましたか?」
「うん,まあ。違うならいいけど」
恋の手には,熱そうなココアが入ったマグカップ。
駆け寄ろうとしたために,ココアが靴下の横に点を作っていた。
とても優しい人。
気遣いの出来る人。
話し合いもなくやってこれたのは,お互いの思いやりが基のはず。
ゆっくりと立ち上がる。
たっと駆け寄ると,恋には珍しく大きく目を丸くして,驚いた表情を浮かべた。
その顔を,キッと見上げる。
こんなに必死になったのは,ここに来て初めてのような気がした。
「今からでも,今からでも……お互いを知る努力をしませんか…!」
震えもせず真っ直ぐ飛び出た言葉は,確かに恋へと届く。
それを確証付けるように,恋の瞳が揺れた。
(私達はきっと)
上手くいっているようで,行っていない。
リボン連載『初×紺』コラボ企画参加作品
『純×恋(じゅんれん)』より
「ごめんなさい,恋くん。そんな風に見えましたか?」
「うん,まあ。違うならいいけど」
恋の手には,熱そうなココアが入ったマグカップ。
駆け寄ろうとしたために,ココアが靴下の横に点を作っていた。
とても優しい人。
気遣いの出来る人。
話し合いもなくやってこれたのは,お互いの思いやりが基のはず。
ゆっくりと立ち上がる。
たっと駆け寄ると,恋には珍しく大きく目を丸くして,驚いた表情を浮かべた。
その顔を,キッと見上げる。
こんなに必死になったのは,ここに来て初めてのような気がした。
「今からでも,今からでも……お互いを知る努力をしませんか…!」
震えもせず真っ直ぐ飛び出た言葉は,確かに恋へと届く。
それを確証付けるように,恋の瞳が揺れた。
(私達はきっと)
上手くいっているようで,行っていない。
リボン連載『初×紺』コラボ企画参加作品
『純×恋(じゅんれん)』より