あなたを失いたくない〜離婚してから気づく俺様御曹司への溢れる想い

パタンと車のドアを閉めて、車は男性のマンションに逆戻りしたのである。

男性のマンションに着くと、コンシェルジュの男性が挨拶をしてくれた。

「お帰りなさいませ、海堂様」

「悪いが車を頼む」

「かしこまりました」

「こいつ、しばらく俺と暮らすからよろしく」

えっ?、嘘、どう言うこと?

「あのう」

「何!」

「なんでもありません」

男性に睨まれて何も言えなかった。

困ってる私にコンシェルジュの男性が声をかけてくれた。

「はじめまして、いつも海堂様にはお世話になっております、わたくし、当マンションのコンシェルジュ山川と申します」

「はじめまして、間宮ちづるです」

私とコンシェルジュの山川さんが挨拶していると「行くぞ」と男性は私の手を掴みエレベーターへ向かった。

部屋に入ると「この部屋を使え」と奥のゲストルームを案内された。

「あのう、私は大丈夫ですから帰ります」

「また俺に車を運転させる気か」

そう言って窓のカーテン越しに外を確認した。

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