あなたを失いたくない〜離婚してから気づく俺様御曹司への溢れる想い
元に戻りたい、なんで離婚してくださいなんて言ったの?

ちづるのバカ。

しばらくして病院へ診察の日がやってきた。

私は一人で行くんだと当たり前の事を思いながら、マンションを出た。
黒の高級車が私の前に停まった。

もしかして、海堂さん?

そんな微かな思いを抱きながら、車から出て来た男性に目を向けた。

「充?」

「ちづる、大丈夫か」

「うん、大丈夫」

「これから病院だろ?」

「どうして知ってるの?」

私の通院の予定をどうして充が知ってるのか不思議だった。

「海堂に頼まれたんだ、仕事で着いていってやれないから頼むってな」

「そうなんだ」

海堂さん、自分は離婚して関係ないって事?

充に任せておけばいいかって事?

「大丈夫よ、一人で平気だから」

「何言ってるんだ、これからは俺がちづるを守るから」

充はそう言って病院について来た。

診察の結果は順調だった。

「良かったな、ちづる」

「充、ありがとう、でもこれからは大丈夫だから」

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