君の隣にいたかった。
……顔、まっか……。
違うとはわかっていても、勘違いしちゃうよ……。
叶君の思わせぶりな反応に、私の心臓はドクドクと心地よい音を立て続けた。
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「わぁっ……! すごいっ、いっぱい桜があります……!」
みんなを誘い、お花見にやってきた私は、早速テンション上げまくり。
そんな私を見て、みんなは困ったように笑っている。
「花見でこんなはしゃぐ奴、初めて見たわ」
「こんなんで喜ぶなんて、凛華は純粋なんだねぇ〜」
流星さんとユンちゃんの言葉は聞こえず、私は桜に目を奪われていた。
すごい、すごいっ……。
「せっかくだし、凛華。写真撮ってあげるよ」
「え! いいんですか? では、お願いします。……あ、叶君も!」
さっきから、桜には目もくれず私を見つめていた叶君を呼んで、手招きする。
……ど、どうせなら、叶君とツーショット撮りたいなぁー、なんて。
でも叶君、写真とか嫌いだろうな……あはは
嫌そうな顔をする叶君がすぐに想像ついて、思わず苦笑いがこぼれる。
そう思ったけど、叶君は素直に私の隣に来た。
……え。
「ほら、撮るんだろ。早くしろよ……苦手なんだよ、こういうの」
そんな文句を言いながらも、どうして来てくれたのか……これも、叶君の優しさだ。
嬉しくて フニャ……っと頬が緩んだ。