君の隣にいたかった。

喉の奥に、なにか詰まったみたいな感覚だ。



「あはっ……どうしよ……私……」



笑った後、凛華は眉を下げて涙を零した。



「死にたくなくなっちゃったっ……」


「っ……凛華っ……」



ぶわっと涙があふれる凛華を抱き締める。


凛華っ……凛華……。




「いやだよぉっ……叶君の隣にいたいっ……!」


「大丈夫だ凛華っ……まだ死ぬなっ……」




凛華の細い体を抱きしめて、心臓が騒がしくなる。


細、すぎだ……これは、飯も食えてない状態かっ……?


もうそこまできてるのかっ……?


俺を抱きしめ返す凛華の力が、段々と弱くなる。


待てよ……待てよ凛華っ……俺はまだっ……お前とやりたいこと、たくさんあるっ……まだ行くなっ……待てっ……。




「叶……君……愛してる……」


「っ……俺の方がっ……何倍も好きだ、バカッ……」


「ふふっ……幸せだなぁ……」




綺麗な涙を流して笑った凛華を見て、俺は堪らずキスを落とした。


凛華は目を丸くして、驚いた。



「もっと、して……?」



なんで、そういうこと言うんだ……。


俺は ふっ……と力を抜いて微笑んだ後、角度を変えて何度かキスをした。


息づかいが荒くなっていく凛華の顔は、もう真っ赤だ。
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