君の隣にいたかった。
お母さんのご飯、食べたいなぁっ……。
グゥーっとお腹を鳴らしながら着いた倉庫の扉に手をかける。
意外と重い扉を開けるまでには、1分近くかかったと思う。
ギギィッと嫌な音を立ててやっと開けれた。
「っ……わ」
しかしそこには人がたくさんいた。
普通の人じゃない。
多分どっかの暴走族とかだ。
もぅ〜っ……せっかく今日は泊まるところあったと思ったのに。
「すみませんでしたぁ……」
怖かったのですぐさま立ち去ろうと扉を閉める。
扉の隙間から見えた男の人たちの顔が、驚いていたのが見えたけど、構わず閉める。
やめよう……やっぱりいさぎよく帰って掃除でも家事でも何でもしてよう。
―――その時
「あ」
後ろから聞いたことのある声がまた聞こえた。
思わず うげっ……と声を出しそうになったが我慢する。
そう、さっきの彼がいたの。
「えー……と……」
うーん……なんて言えばいいんだろ……。
この人もここの暴走族とかだよね、絶対……。
「さっきの美少女……」
「……面白くない冗談ですね」
舌打ちのことを許してもらおうとお世辞を言ってるのかな……。