期間限定マリアージュ~四年越しの旦那様はエリート社長、誓いのキスが子作りの合図~
上品な白磁器の入った薄いチョコレート色の液体。

「これは?」

「キャメルミルクだ」

「キャメルミルク?」

「ラクダの乳だよ…そのままでは日本人の口に合わないからチョコレート味のフレーバー入りにしたんだと思う」

「ラクダの乳…」

私は初めてラクダの乳を啜った。

「ミネラルやビタミンCも豊富で、ダイエットには最適だ・・・」

「・・・確かに癖がありますね…」

「口に合わないか?」

アヴァンさんの表情が曇る。

「大丈夫です…飲めないコトはないので…」

私はキャメルミルクを全部飲み干した。

「いい飲みっぷりだな…おかわりは?」


「いえ…伊集院さんは飲んだあるんですか?」

「あるぞ…まぁ―でも・・・余り飲みたくないな…」

「ミスター伊集院まで…でも、砂漠の中ではそんな我儘は通用しませんよ…」





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