期間限定マリアージュ~四年越しの旦那様はエリート社長、誓いのキスが子作りの合図~
「神戸社長…こんな可愛い子…何処で捕まえたんですか?」

「それは内緒だ・・・本村さん」

浩明さんは笑って本村さんの質問を流した。

「あ…後でお土産にコナコーヒー買ってもいいですか?」

「いいよ…一杯買って帰るといい」

*******

部屋に戻り、浩明さんは早速日本から持って来たミルでコーヒーを挽いた。

私の為にコーヒーを挽く浩明さん。

「こうして…そばに居るだけでも、コーヒーの良い香りがしますね」

「そうか?」

「はい…」

「今夜も寝かせるつもりないぞ…麻莉」

「えっ!?その為のコーヒーなんですか??」

「そうだよ…」

彼は不敵な笑みを浮かべてコーヒーを挽き続けた。

「・・・本当に妊娠しちゃったら、どうするんですか?」

「その時はその時だ…」

「まさか…離婚はしませんよね…」

「するワケないだろ…」

「なら、安心です…」

二人で浩明さんの挽いたコーヒーを飲む。

「昼間…『本村』で飲んだコーヒーと少し違いますね…」

「挽き方によってコーヒーも味が変わるからな…」

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