期間限定マリアージュ~四年越しの旦那様はエリート社長、誓いのキスが子作りの合図~
コーヒーを飲み、談笑していると頃合いの時間になった。

俺は麻莉を試食会場となっている商品企画室の調理室に案内した。

「社屋の中にこんな調理室はあったんですね…」
「まぁな」


そして、試食会が始まった。

「私の作るスープよりもコクがあって美味しいです」
「俺は君の作るスープの方が美味しいぞ」

麻莉の作ってくれたトマトベースのミネストローネスープ。試作品にはクリームスープやコーンスープもあった。

いつもなら、パクパクと食べる麻莉だが、何だか今日は何処か食が進まない。

「どうした?口に合わないのか?」

「いえ…お腹を空かして来たんですが…何だか急に気分が悪くなって…」

「気分が悪い?それは大変だ・・・」

「・・・え、あ…お腹を空かせ過ぎて…気分が悪くなっただけかもしれません…そう心配した顔をしないでください…浩明さん」

「いや…心配だ!!直ぐに病院に行こう!!麻莉」

俺は腰を上げた。

「本日の試食会はお終いだ。続きは後日にしよう…羽田部長」

「分かりました…」

「弘瀬…後は頼んだぞ!!」

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