期間限定マリアージュ~四年越しの旦那様はエリート社長、誓いのキスが子作りの合図~
こうして分室に来るのは何度目だろうか…

看護師が呼んで来たのは産科医の槇村先生だった。

「あれ?神戸社長…」

「槇村先生…」

「奥さん、具合悪いんだって?」

「はい、まぁ―・・・」

「あ…ハワイ楽しかった?」

「楽しかったですよ…」

槇村先生は麻莉に話し掛けながら様子を診た。

「顔色は良さそうだね…どんなふうに気分が悪いの?」

「胃の辺りがムカムカすると言うか…」

「生理は?」

「・・・まだ・・・」

「とりあえず…妊娠検査する?」

「いや…それはまだ・・・早いと思いますが…」

「念の為だよ。神戸社長。妊娠していたら、処方する薬も変わって来るから…津村さん…検査用のコップ出して」

槇村先生は近くに居た看護師に指示を与えた。
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