期間限定マリアージュ～四年越しの旦那様はエリート社長、誓いのキスが子作りの合図～

「君の後を付けている男が居たから…不審に思って、声を掛けたんだ…」

「・・・そうだったんですか…」


「容姿からして…中東系っぽいし…『ガルーダ王国』と関係ある？」
「分かりません…」

私はアヴァンさんから貰った首許の魔除けのペンダントをギュッと握り締めた。
出入り口を目指して、広い駐車場内を走る。
「やっぱ、追って来るな…俺…運転苦手なんだけど…麻莉さん…神戸社長の電話して・・・」

「あ、はい…」

「んっ？ワゴン車が消えた？？」

私はスマートフォンで浩明さんに電話を掛けていた最中。

「！！？ヤバいっ！！」

「えっ！？」

突然、私達の車の前に消えたはずのワゴン車が現れた。

槇村先生は衝突を避ける為に慌てて急ブレーキを踏んだけど、間に合わず慌ててハンドルを切った。
車は近くの柱に衝突。
私はそのまま気を失った。