期間限定マリアージュ~四年越しの旦那様はエリート社長、誓いのキスが子作りの合図~
私も伊集院さんのスマホを借りて、『LINE』電話で話をした。
浩明さんは私の姿を見て安心したのか涙ぐんでいた。

「お二人が乗船していなかったら…今頃…私達は…本当に感謝します…」

「・・・紡さんは少し未来が見える力あるの…そうでしょ?紡さん」
陽依さんが問いかける。
「そうなんですか?」
私も訊いた。
「ほんの少しだけだ…」

伊集院さんは軽く笑いグラスのワインを煽った。
伊集院夫妻は美男美女の夫婦だった。
この船がシンガポールに到着するのは二週間後…

私と浩明さんは二週間離れ離れになる。



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